どうも、のうみです。
アメコミのバットマンを原作とした2008年に公開されたダークナイトについて語ってみます。
この映画の主人公はもちろんバットマンですが、この映画で異彩を放つ演技をしているジョーカー役のヒース・レジャーがもう一人の主人公。
2019年に公開された大ヒット映画のジョーカーとは全く異なるジョーカー像。
ダークナイトのジョーカーはルールを持たない純粋な悪。
何者にも縛られない、だからこそ常軌を逸脱した行動をとっているように見えるけど、強い信念をもった道化師。

余談ですが、ヒース・レジャーのアドリブで撮影現場が空気が凍り付いたシーンが二つ。
一つはジョーカーがウエインのペントハウスに襲撃する時のシーンは本当に恐怖を感じた俳優がセリフを言い忘れたという逸話があります。
もう一つがゴードンが昇進したことを祝うシーンで警察の仲間たちの祝福の中で、檻に囚われたジョーカーも拍手するシーン。
これは当初の演出ではなかったことが後日談で語られてる。
この二つのシーンを観察するとヒース・レジャーの演技に恐怖する演者を観ることができます。
あらすじはバットマンの暗躍によりマフィアによる犯罪が減少しつつあるゴッサムシティにある一人の道化師が現れた。
巨大企業の御曹司ウェインことバットマン。
ウェインが想いを寄せるレイチェル。
バットマンの協力者ゴードン。マフィアと戦う地方検事デント。
彼らの運命が道化師ジョーカーによって大きく狂いはじめる。
ジョーカーはルールを持たず利用する
ジョーカーはルールを持たず利用する
勘違いしている人もいるかも知れませんが、物語の中盤でジョーカーがバットマンにレイチェルとデントのどちらかを選べと選択させてレイチェルを救いに行きます。
指定した場所に着くと、そこに居たのはレイチェルではなくデント。
初見でこのシーンを観てジョーカーが嘘を付いたと思ったけど、ジョーカーの発言を聞いてみるとバットマンに対し、こう問いかけていました。
「いいか?ここが重要なんだぞ。お前が選ぶんだ。死なせたい方を選べ。」
つまりバットマンがレイチェルを選んだということはデントを救うこと。
二人の駆け引きの最中に毒を言葉の中に仕込んでいたことに狂気を感じる。
物語の随所でジョーカーは重要な決断を相手に委ねるシーンがあり、ジョーカー曰く相手をコントロールするのは否定してますが、誘導させて本人も気付いていない本質を露わにしてる。
ジョーカーは混沌を求めていると言っていましたが、それはバットマンを倒すことではない。
バットマンは悪を取り締まる為にジョーカーを倒そうとしますが、誰も殺さない掟のよって対象が悪であっても殺すことはできない。
ジョーカーにとってはバットマンは世界を混沌に導く重要な装置であり警察もマフィアもデントも単なる演者でしかないのかも?
秩序なき世界を望む者
秩序なき世界を望む者
きっとジョーカーは正義も悪もルールすらもない剥き出しの本能が生み出す無秩序世界つまり混沌を求めたいた。
だけど混沌に見えるモノも実は解明されていない秩序によって構成されてるのかもね。
